メンヘルと闘うリーマン四方山話

こんにちは。よそふると申します。当ブログへようこそ。社会人になって数度のメンタルダウンを経験。その経験談をよもやま風に語りながらこの社会をしたたかに生き抜くヒントを見つければと思います。

利己的と利他的

 今回、私自身がメンヘルとなった大きな要因となるストレッサーの一つが「傾聴力」にあったと考えるようになりました。自身としてはこの傾聴力にはかなり磨きをかけ、かなり人の言わんとすることを聴くことができるようになったと自負しています。それは管理者としても大きな武器になっています。しかし、なまじ傾聴力があり過ぎるがゆえに人の話を聴き過ぎて自分の心の中に大きな重しを溜めていったのかもしれません。

 ある人からの教えですが、敗走と撤退は違うとのこと。敗走はやれることを全部出し切ってしまってどうしようもなくなってから逃げ出すこと。撤退はある程度の余力は残た状態で現状をわきまえ無理しないうちに引くというものだそうです。兵略の話ですね。

 この考えはメンタルヘルスの分野でも大いに当てはまると思います。自分自身のスキルを踏まえてやれることはやりつつも限界を感じればそれ以上の無理はせず一歩引くこと。勇気ある撤退ですね。逆に無理をし続けて体調を崩し、今回の私みたいに長期療養となることは敗走となります。

 翻ってよくよく考えてみれば、おそらく私自身は自分の傾聴力を過信しており、かつ、傾聴できる自分に陶酔していたのだろうと思います。他人の話に耳を傾け、他者を尊重するという利他的な、ある意味美しい精神に自分自身を酔わせていたのではないかと思うのです。そこに大きな落とし穴がありました。すなわち自分のキャパを超えるまで傾聴し続けたこと。それは自己犠牲の上に成り立つ負のスパイラルとなり、心身症として現れメンタルダウンを誘発したと考えます。

 もちろん、これだけが要因でないことは重々承知ですし、他の要因もかなり重たいのですがこれらは他者に依存するため自分自身では変えることができません。まずは自分自身の力で変えることができる要因から対処することが重要です。ですので、私が出来ることと言えば利他的に動いていた(ように見えて実は自分の傾聴力に酔っていた)行動を改め、良い意味での利己的になること。自分に優しくして吉です。相手の意見を尊重しながら自分の意見もやんわりと主張するという、いわゆるアサーティブコミュケーションを取り入れたいと考えています。

 今回の長期療養は敗走となってしまったかもしれませんが、この経験を大きな糧としてさらに自分自身のセルフケアを向上させることで復帰できれば、今回の療養は勇気ある撤退となると思っています。他にもできることは多々ありそうですので、その辺は思いついたときに綴っていきたいと思います。

 では、また次回にて。

 byよそふる