メンヘルと闘うリーマン四方山話

こんにちは。よそふると申します。当ブログへようこそ。社会人になって数度のメンタルダウンを経験。その経験談をよもやま風に語りながらこの社会をしたたかに生き抜くヒントを見つければと思います。

傾聴力

 前回に続いて「聴く力」の話です。一般的に「傾聴力」と呼ばれるもので、このスキルはコミュニケーションを図る上で、特に上役とか相談役になる方は身に着けておいた方がよいスキルです。

 概して、この傾聴力がない方が往々にしてそれなりの地位にいるケースが多く、実はそういう方がストレッサーとなりうることもあるかと思います。相手の気持ちが読めないから、相手の心に土足で踏み込んで知らぬ間に平気で傷つけてしまう。本人に悪意があればもってのほかですが、全く悪気もなく自然体で傷つけてしまうことがあったとすれば、される側もする側も不幸極まりないと思います。少しでも傾聴力があれば、相手の言いたいことを察するスキルがあれば発する言葉にも多少の気遣いは図れ、それなりのコミュケーションが取れることでしょう。

 ただし、この傾聴力も良し悪しな部分はあります。元々、私自身はあまり人の話を聴けるタイプではありませんでした。空気を読まない自分本位の発言をすることも度々ありました。いくつかの経験を経て今ではそれ相応の傾聴力を身に付けましたが、今回のメンタルダウンはそこに頼り過ぎたが所以のものと自己認識しています。

 相談相手が何を言いたいか、何を言わんとしているか、胸の内に秘めているものは何か等々、相手が発する言葉だけでなく、口調、仕草、身体全体から発する感情を自身のアンテナで察知します。そして話の核を聴きだし、悩みであれば解決する努力をする、話を聴いてほしいだけであればひたすら聞き役に徹する、といった感じです。もちろんプライベートな話も聴きますので守秘義務があります。自身の心の内にとどめます。そうなると、自分のキャパを超えてしまうのですね。排水溝にゴミが溜まるかの如く。ある程度の自浄作用はあるのでしょうが、他の業務とも相まって、また相談相手が多すぎたこともあり、能力的なキャパを遥かに超えてしまったようです。

 聴く力は確かに備わっている。しかしながら聴き過ぎてしまったとき、それらを上手に吐き出す、流し出す、受け流すといった排水溝を綺麗に浄化するスキルが圧倒的に不足していました。頼られるが故に、何とかそれに応えようとする自分がいます。管理者としての自負もありますし、職場をよくしたいという正義感・使命感もありますので、相談されることに喜びを感じます。そう、やりがいを感じていた。そういうポジティブな前向きな気持ちと行動が自分自身のメンタルを苦しめていくことになろうとは、メンタルヘルスとは本当に難しいなと感じています。

 では、また次回にて。

 byよそふる