メンヘルと闘うリーマン四方山話

こんにちは。よそふると申します。当ブログへようこそ。社会人になって数度のメンタルダウンを経験。その経験談をよもやま風に語りながらこの社会をしたたかに生き抜くヒントを見つければと思います。

相談を受ける立場

「なかつきの 夜空に届く 虫の音や」

 9月10日は中秋の名月でした。当日、ベランダから空を見上げれば、そこには見事な満月が浮かんでいました。その時に詠んだ句です。

 

 職場の管理監督者の立場として、従業員から様々な相談を受けることがあります。相談内容は業務のことはさることながら、職場での人間関係、その人自身の健康問題、家族の問題、ハラスメント等等、非常に多岐にわたりますし、結構、話を聴くだけでも重たいものもあります。

 私自身がメンタルダウンとなった要因は、これらの相談を一身に受けてしまい、一つ一つを何とか解決しようともがいたことです。メンタルヘルスマネジメントを勉強している身として、4つのケア(セルフケア・ラインケア・事業場内産業保健スタッフ等のケア・事業場外資源のケア)は頭では理解しているつもりでしたが、実際に行動までは伴っていませんでした。中途半端な知識と経験からついつい一人で対処し、いつの間にかそれが自分自身への大きなストレッサーとなっていたのでしょうね。今、振り返るとそのように見えます。

 元来、相談されやすい・頼られやすいといった性分でもあり、そのような雰囲気を醸し出しています。また自分自身が頼まれると断り切れないという、良くも悪くも良い人なんですよね。これは親譲りですね。うん、間違いない。

 人から頼られるのは嫌いではないですし、何とか人の役に立ちたいという思いは強い方です。また、困っている人を見ると自ら手を出してしまうことも結構ありますね。何も手助けしない自分が嫌になるので、やっぱり動きますね。これは生まれ持った性分ですね。

 しかし、人の役に立ちたいという心得は良いとしても、自分の心を崩してまで務める必要があるかというとそれはないと思います。それはある意味自己満足であり、欺瞞です。おそらく私はその傾向があったのではないかな、と思料します。

 相談を受ける者としての心得は何かも自分一人で抱え込まないことだと思います。何もかも自分一人で解決できる行動力と実行力がれば一人でやれば良いです。でも、世の中そんなに甘くはない。10人の相談者がいれば10個のシチュエーションがあるわけですよ。100人なら100個です。一人で解決するには時間も何もなさすぎです。

 では、どうするか?そう、専門家に任せる。そのために社会や組織には機能分担があるのです。例えば従業員がメンタルヘルスっぽいもので苦しんでいる場合。管理監督者は症状を診断するのではなく、従業員が苦しんでいることを理解した上で産業医などの専門家へ取り次ぐ。そうすることで、苦しんでいる本人の解決をより早く実行することができます。

 おそらく、ファーストコンタクトは管理監督者である方が一番多いでしょう。私はその立場にあります。ですので、受け取った相談というボールを如何により早く適格なプレーヤに渡していくか。相談を受ける管理監督者に求められるスキルってこういうものだと思うのですね。自分が身をもって体験したメンヘルも含めて、これらの知見を上手に活用して職場のメンタルヘルス対策に貢献していきたいです。

 では、また次回にて。

 byよそふる