西向くサムライ(にしむくさむらい)
今日で11月も終わり。
明日からは12月。今年もあっという間に終わりそうです。
コロナで始まり、コロナで終わりそうなこの一年間ですね。
11月30日ということだからではないのですが、ふとタイトルの「西向くサムライ」が思い浮かびました。
「西向くサムライ」
正確には
「西向く士」
です。
ご存じの方も結構おられると思います。
私は、小学校が中学校時代に学校の先生に教えてもらった記憶があります。
「西向くサムライ」って何を表しているのでしょうかね?
1年間は12ヶ月ありますが、その月によって日数が異なりますね。
12ヶ月の内、月の日数が31日ではない月は次のとおりです。
2月(28日または29日)
4月(30日)
6月(30日)
9月(30日)
11月(30日)
各月を並べると、2、4、6、9、11となるのですが、数字の呼び名を当ててみると、
2(に)、4(し)、6(む)、9(く)
となります。
で、”11”はと言うと、”11”を漢数字で表すと”十一”となります。
横書きだと分かりにくいのですが、縦書きにすると、
十
一
”十”と”一”の隙間を縮めると、ちょっと強引ですが”士”となります。
この”士”は武士の”士”であって、”サムライ”を表します。
実際、サムライを漢字で書くと”士”です(”侍”もあります)。
以上の流れで、
2(に)、4(し)、6(む)、9(く)、士(さむらい)
となり、1年の中で日数が31日にならない月の覚え方として、
「にしむくさむらい」 ⇒ 「西向く士(サムライ)」
となるわけです。
実際、西の方角を向いているお侍さんを頭の中で想像してしまうくらい意味のある言葉になっていますので、今でも覚えてしまっています(頭にこびり付いています)。
こういった語呂合わせは、日本語を使っていると結構、色々なシチュエーションで使われてますね。
電話番号や車のナンバー、年表など数字を覚えるには便利です。
商品・サービス名をイメージさせるように語呂合わせで電話番号を設定している企業もありますね。企業プロモーションとしては中々有効な方法です。
このように、一見、機械的に並べられた無機質な数字の羅列を、少し読み方や表現を変える、もしくはスパイスを利かすと言いますか、アレンジするだけで意味ある言葉に変えてしまうわけです。
例えば、数字の”1”だけでもその呼び方は、
”いち”
”ひとつ”
”ひー”
などありますし、英語の
”ワン”
もありです。
また、その形状から
”棒”→”ぼう” または ”ぼ”
などとも呼ぶこともできます。
こうなってくると語呂合わせの組み合わせは無尽蔵に広がっていきますね。
そして、特徴的な呼び方を選んで頭の中にそれをイメージしてしまえば、生涯忘れられない(かもしれない)という。
無機質な数字を有機的に化けさせてしまう。
数字に命を吹き込みと言えば少し大げさでしょうか。
日本語って本当に奥深くて面白いと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。