メンヘルと闘うリーマン四方山話

こんにちは。よそふると申します。当ブログへようこそ。社会人になって数度のメンタルダウンを経験。その経験談をよもやま風に語りながらこの社会をしたたかに生き抜くヒントを見つければと思います。

就業制限

 従業員がメンタル不調となったとき、会社は産業医面談等を通じて産業医からによる面接指導を受けます。メンタル不調になった従業員に対してではなく、雇用している会社に対しての指導です。法令上、必ずしも指導内容をすべて守らねばならないとまではなっていませんが、指導内容に基づいて対処策を講じなければならないとされています。それくらい産業医の存在は大きいと言えましょう。

 就業上の措置としては、その状態に応じて➀通常勤務、➁就業制限、③要休業の大きく3つの区分になります。➀の通常勤務は言葉のとおり勤務状況は変えずに経過を観察します。③の要休業も言葉のとおり病気療養として一定期間の休暇・休職となります。➁の就業制限は就業内容にいくつかの制約をかけ主に量的負担を軽減するものです。例えば、労働時間短縮、出張制限、残業や深夜業の制限、作業転換、就業場所変更、夜間勤務から昼間勤務への変更、等々、労働時間や就業場所そして作業内容に関する制約が主となります。

 この就業制限はメンタルダウンとなって病気療養とならないようにするための措置でもあるのですが、病気療養から復帰した際の復職後フォローの措置にもなります。病気療養から復職するとき「まずは現職へ復帰」というものが原則と考えられています。これは、配置転換や異動といったことは労働者にとって大きな出来事であり、このことだけがストレッサーとなりメンタルへの負担が大きいと考えられるからです。よって、特別な問題がないかぎり現職で”業務負担を軽減しながら様子を見て、その後、配置転換など必要であれば行うといったことがセオリーとなります。

 ですので、復職後にどのような勤務形態にするかといったことを、復職の前に産業医や上長等としっかりと話し合って決めておくことが重要です。もちろん、主治医の見解はとても重要ですし、そのために産業医から主治医に対して意見を求めることもあります。専門の医者同士だからこそ深い部分まで分かり合えるということもできますし、上述したように産業医の指導は会社に対してそれ相応の発言力がありますので、産業医の力は大いに活用した方が良いと思います。

 復職はメンヘルのゴールでなくスタートです。再スタートですね。これまで休んでいた分を取り戻そうといきなりスタートからフルスロットルしてしまい、リバウンドですぐに再発することはよくあります。うつ病の再発率は高いということを念頭に置いておきましょう。やり過ぎるくらいブレーキを踏むくらいでちょうど良いのではないかと思います。

 では、また次回にて。

 byよそふる